思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

テルマ&ルイーズ


☆☆☆

どれか忘れたが、この前観た映画にタイトルが出てきたのをきっかけに。『ブルース・ブラザーズ』の女版というか、コンビ映画といえば、という定番の作品というイメージだ。
若い女友達の話しかと思っていたので、子供はいないっぽいが、既婚者と、ウェイトレスのバイトとい、おねえさんというか、おばちゃんというかの、日頃の憂さ晴らし旅行の話。
地味な上に2時間以上あるので、最後まで観る必要ないかもと思ったが、ケーブルテレビの解説文で、ラストが凄いとあったので、8割くらいは早送りで観た。
確かに、ラストは、少なくとも映画ファンなら、一見の価値ある。

以下ネタバレ

憂さ晴らし旅行のはずが、ナンパ男に絡まれて、レイプされかかったところを、相棒が撃ち殺してしまったところから、旅行は逃避行へと一変する。
当然追って来る警察や、その協力で、夫なんかも加わってくる。
彼女たちは、あくまでも自由が欲しいので、追われるようになつてからは、メキシコに逃亡を図る。
終盤には、撃ち殺した相棒のほうと、過去にテキサスだかアリゾナだかでレイプされた過去が明かされたりと、ドラマチックではある。
早送りの効能(いや、そういうのは二度目にして、初見は普通に観ろよ、と言われるだろうが)として、旅行なのに、なんで道中はずっと画面の左に向かっているのかと訝しんでいたのだが、ラストカットで、自由への飛翔(崖下へのダイブ)が右向きであることへの「タメ(伏線)」だったことが分かって、なるほどと思った。
どちらも、いわゆるアメリカン・ニューシネマなのかもしれないが、『イージー・ライダー』と近いなあと思った。