思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

キングダム・オブ・ヘヴン

☆☆☆☆

最後まで見られたので追記。
あの後、イスラム軍がエルサレムに侵攻してきて、籠城戦が行われる。
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』で描かれた攻城戦とほぼ同じなのだが、人間同士ということで、リアリティというか、切実さが一層増している。
スケール感は一歩劣るにしで、重厚さでは負けておらず、観る価値は充分ある。
城壁突入の攻防を真俯瞰から撮り、そのままクロスフェードというか、カットを変えずに戦闘終了後の死体の山を見せるあたりは、うまい。
ただ、オーランドが、王の死後に軍を率いて、あまつさえ勝手に市民を騎士扱いするのは時代考証的にも、作劇的にも、都合よすぎない?
時代(質)は違えど、たぶん後に『ナポレオン』で描かれる戦闘の原型ともいえる内容ではないだろうか。