思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

GIジョー 漆黒のスネークアイズ


☆☆☆☆★

めちゃ面白い。なにせ『1』を観ていないので、スネークアイズとか、設定はイマイチ分からないのだが、そもそも本作が3作目なのにエピソード0的な過去編なので、あまり問題ないといえばないのだ。原題は『GI JOE SNAKEEYES ORIGINS』で、「漆黒」要素はどこにもない(^^;)
本作は、要するに欧米から観た「ニンジャ、スキヤキ、ゲイシャ」的ななんちゃってニッポンのイメージを全開にしたアクション映画。昔ショー・コスギが主演してたかなぁ……。ギャレス『ゴジラ』、『ブレット・トレイン』そして『ジョン・ウィック4』でもあったが、本作は一番違和感なく見られた。ロケ地が関西ということもあるが、そこはそんなに問題ではない。テイストとしては、『ラスト・サムライ』に近い本物感、と言えば褒めすぎだろうか。『ブラック・レイン』ていどにしとくべきか(^^;)
とにかく、ヘンテコなセットではなく、日本でロケしているのが本物感、重厚感を出している。『科捜研の女』をはじめ、毎度おなじみの長谷寺彦根城など、既に聖地巡礼をやったところもある。
実際に、作中の設定でも、『ブラック・レイン』くらい、日本を舞台にした割合が多い。
キャストも、そこまで日本全開なのに、日本人の割合が2割くらいしかいない。ツッコミどころではあるが、パラレル日本として、そのはちゃめちゃ具合が楽しかったり。『ザ・レイド』の主役だったり、韓国人に見える日系人? だったり、果てはマスターが盲目の黒人だったり。でも、この人、『スターウォーズ』のサミュエル・ジャクソン以上に着物が似合ってるから格好いい。
一族になるための3つの試練の胡散臭さも、何故か許せてしまう。
そう、普段ならツッコミを入れる、減点ポイントがことごとく楽しい、という不思議な作品だった。