思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『現金(げんなま)に手を出すな』☆☆

井筒監督オススメという事で見たが、全然面白くなかった。白黒というのが意外だったし、感想を書く段になって調べたら、キューブリックの第1作だったのか・・・
・・・と、ここまで書いて、何かおかしい。
あ、上述したのは『現金に体を張れ』で、本作と別物。
全く紛らわしいなぁ(´д`)

気を取り直して。本作の感想。

要するに、フランスのギャング映画。内容も事前情報ゼロだと、主人公の設定もよくわからないし、関係者も計画もよくわからない。
見ているとわかるのは、どこから奪った金塊を売り捌くという計画と、仲間だったはずの人物が裏切ったり、拉致されたりする、という各自の思惑のそれぞれっぷりだ。
主人公がほとんど爺さんのくせに若い美女にモテまくるのも、「何それ?(´д`)」と自分とは全く無関係の他人事感があるのだが、フランス映画ということと、あのジャン・ギャバンという二枚目俳優の晩年(少なくともこの映画を見る限りでは、率直に言って、見る影もない)という背景を知れば、納得。
撃ち合いとかもあって、最終的には仲間も死ぬし、金塊も手に入らない、というオチなので、まあ天網恢恢疎にして漏らさず、という感じか。
頼りない旧友のヘマをカバーしてやって、最終的にはそいつも死んでしまう、というオチは、ギャグング映画ならぬ、日本のヤクザ映画での定番的展開なので、そう捉えれば、ストーリーもわかりやすくならないでもない。
最終的には、全然面白くなかったけど。
『照明熊谷学校』以来、凝っている照明の当て方を注視する見方では、室内では人物に照明から当てているライトの影が壁に映ったり、月も街灯もない夜の郊外なのに、木の影から当てているライトとその影が点々とあったりと、違和感のあるところがあって、「バレ」ツッコミ的に見ていたけど(普通に見ても楽しめないから、しょうがなく(^_^;))

1956年 アメリ