思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『モータル・コンバット(2021)』☆☆☆★

前作は観たが、ゲームの知識は相変わらず皆無。
ストレートに見れば、マーベル映画以降のファンタジーあるいはヒーロー・アクション映画。という感じ。『ザ・スーサイド・スクワッド』的なゴア描写は、そもそもが原作ゲームの特徴でもあるらしい。
主人公は、単に伝説の戦士の血統を受け継ぐだけの平凡な父親・・・というわけでもなく、いちおう、地下格闘技で金を稼ぐファイターではあるらしい。
人間軍と魔界軍との毎年の「天下一武道会」的なのがあるらしく、10年連覇すると、負けた方の世界を支配できるらしい。チームの選抜は、奥義なる特殊能力を持つものだが、それを示す竜のマークの刺青は、なんとそれのある人を倒すと、自分に移るらしい(´д`) しかも、その奥義を発動させるのは単なる怒り、という「少年ジャンプ」か? というくらい子供向けな設定。中でも、序盤で両腕を失った黒人が、チャチな義手をつけるのだが、それが気合で、機械部分がパワードスーツ的にニョキニョキと拡張される描写には、ドン引きしてしまった(´д`)
主人公は地下格闘技の時点から、娘のセコンドで「アッパーよ」とかアドバイスされていて、クライマックスでようやく打つのだが、それまで一回も打つことがない、というのは演出としてどうよ(´д`) 他に必殺技、得意技、という描写も全くないし。
ヒロインも、『ストリートファイター』にこんな感じの姉ちゃんいたかな? という感じのブロンドのポニーテールでタンクトップ。しかも、いけすかない、おまけに裏切るというロシア系マフィアを騙して秘密の修行場を案内させる。
とにかく、ストーリーが適当すぎる。
キャストも、アラジンと魔法のランプの精霊みたいな4本腕のやつがマーベル映画の敵っぽすぎるとか、何よりラスボスたる魔界のボスが、韓国人だが中国人(香港系?)のただのおじさんで、迫力に欠けるのが致命的。中規模マフィアのボスていどにしか見えない。
敵のライバル的な、氷を操るジャパニーズ忍者的な戦士は、エフェクトも、『ジョジョ』のディオの気化冷凍法を具現化したような技とか、見応えはあったけど。
エンディングでは、前作の「モータルコンバット!」と叫ぶ主題歌を使って欲しかったなぁ。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のエンディングみたいな感じで。

2021年 アメリ