思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ライリー・ノース 復讐の女神

☆☆☆

ごく普通の母ちゃんが、夫娘を殺された事をきっかけに、復讐の鬼となる。
復讐の相手というのが、麻薬組織。夫は、妻に内緒で麻薬取引に手を染めていたのだ。まあ、自業自得じゃないの? と言えなくもないが、とりあえず母ちゃんは、武器を買うだけではなく、軍人並みの武器の扱い、地下格闘技などを通じた実践格闘術など、徹底的に殺人マシーンとして鍛えて、夫を殺した組織の壊滅だけを目標に、数年後、街に帰ってきた。
香港映画とかではありがちだが、特訓シーンが皆無なのがハリウッド映画らしいところ。そのへんが「ナーメテーター」ものっぽい。『ランボー ラスト・ブラッド』というより、ビジュアルが中年のおばちゃんなので、『ターミネーター2』のサラ・コナーがいちばん近い。
冒頭に、殺人マシーンとなった姿を見せているので、途中で夫の巻き添えで撃たれても死なないし、殺人マシーンになるのもバラされているので、中盤までが全然面白くないのは、理解に苦しむ構成といえる。派手なシーンを頭に持ってくるのは常道だが、そこまで燃える/萌えるシーンでもないし。

以下ネタバレ

『21ブリッジ』よろしく、汚職警官ネタがどんでん返しとして仕込まれているが、それが逆に感情曲線が一直線に上がるのを妨げている。
途中までは、序盤に出てきた
嫌なママ共が玄関を開けた途端に鼻の骨を折るくらい殴ったりと、痛快なのだが。
最後は復習を遂げるも、大怪我を負って入院。家族が殺された時からの警官に、逃がしてもらう。これって、本作だけのテーマからは不要なので、もしもヒットしたら続編を作ろうと、という下心が見え見えで嫌だなぁ(´Д`)