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ジャッキー映画みたいなタイトルだが、ドニー・イェン主演。
カンフーの達人ばかりを殺して回るという、香港カンフー映画の古典的な展開。ドニーは、過失で相手を殺してしまった元警察の教官。その犯人を探すために刑務所から仮釈放して捜査に協力するという、『羊たちの沈黙』みたいな設定。
ルック（映画全体の見た目）はグレーか茶色で、一見、韓国映画かと思わせる。しっかりワイヤーもありでカンフーを見せながらも、リアルテイストなところは『SPL』からの路線。
ドニーには、妹弟子が光子ともに大事。これまた役者が似ていることもあり、『イップ・マン』を連想させずにはおれない（もしかさて同じ人だったりはしない……？）。一応アクションもそれなりにできるが実質一場面だけでスタントダブルもあるるっぽく、『スウォーズマン』ほどのダブルアクションという感じはない。
本作の眼目は、それぞれの拳法・技の一番の達人を殺すというバラエティにある。結構『怪傑ズバット』っぽいが、まあ道場破りものとして、拳法ものにはありがちな設定である。
ラストには犯人と一騎討ちになるわけだが、トラックがバンバン走る車道で肉弾戦というのは、『マトリックス・リローデッド』以外には意外のなかったかも。危機一髪の逆転の布石としてトラックや列車の下に伏せるというのはちょくちょくあるが、普通にバンバンその上を通り抜けるのは有り得ない(^^;)
よほどのカンフー映画マニアでない限り、本作の真髄に気がつくのは、エンディングになってからだろう。本作に登場した、単なるチャイ役だと思われたおっさん達が、実は香港カンフー映画のレジェンドたちであったことを。
どうせなら、『イップ・マン』みたいに、さまざまな各流派のトップ役にして激突させてあげたら良かったと思うが……。邦題も『ザ・レジェンド・オブ・カンフー』とかにして。
