思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ザ・フライ』☆☆☆
これも小学生くらいにテレビで観て以来。ストーリーとしては、当時の記憶以上のものはなかったなぁ。
4Kリマスターということだが、別に凝った映像、という訳でもなかったので、最大の効果を挙げていたのが、ディスプレイの文字の綺麗さ(^_^;) エンドロールもそうだが、黒バックにブルーグリーンというのは、やっぱりメチャ格好いい。
序盤の、オタクの科学者が、美人(?)記者を落とす、ってのが、オタク的願望的にも、ストーリー的にも無理があるんじゃないか。いや、映画的にはありがちだけど。
ジェリー・ゴールドブラムが目がギョロギョロしていてるのが、ハエっぽいから選ばれたのかな?
そんな恋愛映画的な前半から、『フランケンシュタイン対バラゴン』的なモンスター映画へとシフトする。
映画秘宝』的な楽しみ方としては、ラストの特殊メイク特撮。ハエとの融合で、変容していく特殊メイクは、子供ならずともキモい/怖い。ハエ男が出す消化液でヒロインの元カレ上司の手と足が溶かされるシーンは、ある意味、悪役が懲らしめられるシーンでもあるので、痛快でもある(^_^;)
そこからヒロインをポッドに連れ込もうとする時に最終形態へと身体の各部が脱皮(?)する特殊メイクが素晴らしい。中盤のヒヒが裏返ったところとか、『遊星からの物体X』にも通じる・・・と思ったら、同じ監督か(^_^;)
SF映画的にも、そのラストの、胎児の存在するヒロインと共に第3のポッドを通すと、人間に戻れるかもしれない、という唐突な超科学の出現がご都合主義かな。結局、上記の特殊メイク的な見せ場や、結局実質的に使われないので、気にならないのだが。
内容からしても、『恐怖のハエ男』って邦題にしたほうが良かったんじゃないかなぁ。