思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ザ・ウォード 監禁病棟

☆☆☆★

ジョン・カーペンター監督。作中に出てくるが、「ウォード」とは「監禁病棟」の意味らしい。
田舎の一軒家を放火して捕まった少女は、精神病院から抜け出してきたらしいが、そうじゃないのかも。
精神病院では、冷酷な婦長と、いかにもレイプでもしそうな看護師と、何を考えているか分からない医師。同じ患者は、いろんな意味で個性的な面々。
そこへ、女性の化物が襲ってくる。
同じカーペンターの『ハロウィン』のようなやつだろうな・・・と思っていたら・・・。
オープニングにも出てくる、実際に過去には精神病患者に行われていた(らしい)非人道的というか、トンデモ治療が、主人公の同室の少女たちにも行われていくのがホラー映画としての印象的・ショッキングなシークエンス。中でも目元に針を刺すのは痛そうだなぁ・・・<(@_@)>
その中の一人は、どこかで見たことあるけど、思い出せず、終わってから調べたら、映画『キック・アス』のガールフレンドだった。

以下、ネタバレ

女性の化物が、物理法則を無視してワープするように襲ってくるので、実体ではないだろうな、とは思っていたが、まさか収容患者全員が主人公の多重人格というオチとは。衝撃というよりは、脱力した。もちろん、このテのネタの映画を観るのが初めて、という人なら十分に楽しめるだろうが。
最大の問題点は、主人公が元々の人格ではなかった、ということ。映画のラストには、今まで出てこなかった人が本性(本体)でした、と言われても感情移入(共感)できないよ(´д`)
ラストカットはまさかの衝撃で、映画市場でも屈指の印象的なものと言えるかもしれない。

2011年 アメリ