思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

009ノ1 the end of beginning


☆☆★

坂本監督ということで期待したが、アクションはともかく、ストーリーは、東映特撮映画やビデオでイヤというくらい観飽きた展開に、がっかり。特に平成ライダーの映画版にそっくり。
ゾンビのくせに血が出たり、頭をやらなくても死ぬって、出来損ないもいいとこやん(´Д`)
オリジナル(ビデオ?)ということで、お色気とバイオレンスがウリ。お色気は、最初のクラブでは、ヌード要員もいるが、肝心の主人公が脱がない。どうやら服をはだけると、胴体からガンダムヘビーアームズよろしくガトリング砲が内蔵されているような描写がある。それを見せないのはまあ、演出の一貫として感受するとしても、中盤の液体復活槽のシーンで裸じゃないのは許せん(´д`) あそこは『攻殻機動隊』のオープニングにあたるシーンで、サイボーグらしさを見せる、絶対に裸である必要があるシーンだろう。それこそ義体(『メカゴジラの逆襲』のサイボーグ少女のように、顔以外は作り物)でもいいから、裸を見せるべき。というか、ここで裸になれないような人なら、主役にすべきじゃない、あるいはこんなシーンを入れるべきじゃない。ひゃっぽ譲るなら、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のようなポッド状にして、後ろから撮るとか。
キャストは例によって、「スーパーヒーロータイム役者」が色々出てくる。ゴーカイ・イエローに、ハリケンブルーとか。
アクションは、ちょっとマニアックなところで驚いたのが、おそらくほぼ全てのカットで、メインキャストと、スタントダブル(アクションスタントマン)による2テイクは撮っているということ。つまり、アクションシーンは、普通のカットとは最低、2倍の時間をかけて撮影しているのだ。顔が見えるカットや、アップはメインキャストのテイクを、激しい、又はキレの良い動きのカットはスタントマンのカットを、実に細かいカットが入り乱れた編集がなされている。
ラスボスたるハリケンブルーの描かれ方は、ほぼ『ターミネーター3』の女ターミネーターのまんま。ハインドっぽいヘリが爆発しても、服も含めて無傷ってのはちょっと呆れたが・・・。
とはいえ、辛いのが、「これ!」という印象的なアクションが1つか2つあれば、それだけでアクション映画は勝ち、と言えるのだが、それが特になかったこと。サイボーグ少女ならではの決めポーズとか、得意技みたいなのを設定すればよかったんじゃないかなぁ・・・。こう考えると、胸部ガトリング(実はおっぱいミサイルと考えるべきか?)をしっかり見せるべきだったのではないかな?

2013年 日本