思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『アトラクション 侵略』☆☆☆☆

前作では、とりあえず宇宙船のビジュアル(レンダリング)とロシア軍の兵器描写が格好良かった印象なので、続編もビジュアル面を重点にチェック。
ストーリーはほとんど忘れていたので、どっちが元カレだったっけ? と最後まで分からなかった。片方はチック症? それとも前作の後遺症? それよりもこの人、『T34 レジェンド・オブ・ウォー』の人やん! という方に意識が集中してしまって(^_^;)
前作の宇宙船は死んでなくて、それを文字通り食うように、衛星軌道上で、さらに大型の船が吸収してしまう、という『インディペンデンス・デイ リサージェンス』のような、なんでも大型化ししまう、良くも悪くも王道の続編である。
本作の宇宙船は、電子戦。ネットをジャックして、ヒロインがテロを告白する自撮りをするVRや、ニュースキャスターがそれを報道する映像まで作成して、全ロシアに流してしまう。それに対抗するために、アナログ機器で対抗するところも、『バトルシップ』を始め、これまた王道SFの路線である。
本作の面白さは、やっぱりそんなベタベタなストーリーよりもビジュアルにある。ロシア映画ならではの全画面にピントが合ったシャープな映像と、斬新なビジュアル。ある種の流木か岩のような流線型の小型宇宙船や、『インセプション』を超える、上下から海面が都市をサンドイッチにする、というのがそれだ。ストーリー的には、クライマックスに上下の海面が接した後に数分経っているのに、市民がほとんど死んでいないなどのご都合主義にも、特にツッコミをいれる気にもならない(^_^;)
ミリオタ的には、やっぱりフランカーの攻撃は格好いいし、対空ミサイルトラックは痺れるし、ブラックジャックの翼端から機体を捉えたショットなど、実に燃えるカットが満載。何より、どれもカットの編集テンポが長すぎず、短すぎずの、軽快に流れるのが映画的にも好ポイント。