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『宇宙人相場』
☆☆☆★

『サムライガール』の作者と同じく、右翼作家による、なんと金融ラノベ！
三橋貴明もびっくり。
短時間で何百万円も儲ける反面、その精神的ストレス、元手の重要性、税金と手数料、果てはロウソクチャートの読み方まで、株取引の基本もよくわかる。
オタクグッズ制作会社など、オタク趣味もラノベとしては楽しい。

「一枚二千円のTシャツでも、権利を取りに行き、イラストレーターに絵を発注し、テストで発色を何度も確認し、家の洗面台で洗って色落ちを見たりした」

が、宇宙人SFとしてもまずまず。惜しむらくは、タイトルで思いっ切りネタバレしていること。これが『35歳のオタクが薄幸の美少女と結婚するためにデイトレーダーになった件』とかなら、宇宙人のオチの意外性が効果的だったのになあ…。

宇宙人相場 (ハヤカワ文庫JA) 芝村 裕吏 早川書房 2014-11-21