思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

昔、多分新刊で訳書が出版された時のラジオの番宣でキダ・タローが紹介していたのを思い出す。
内容については全く知識なしで見たのだが。

アメリカの凄腕スナイパーが巻き込まれた謀略を描く。これまた見てないけど、『パトリオット・ゲーム』みたいな感じ?
大統領暗殺の陰謀の犯人に仕立て上げられた主人公は、殺されかけたが、なんとか逃げ延びた。大統領は結局死んでいない、というのがポイントというか、盛り上がりに欠けるというか…。
一応逃げ延びた主人公は、戦死した元軍人の相棒の未亡人の元に身を寄せる。彼女に弾丸の傷跡の縫合手術までさせてしまうのが凄い。
そこから反撃に転じるまで、容赦なく人を殺し、その描写も結構直接的。FBIなど、殺しまくって、多分50人近くは死んでいる。その最たるものが、クライマックスの雪山で未亡人に銃を突き付ける男の指を吹っ飛ばし、さらには片腕を吹っ飛ばすところだ。
黒幕の過去の犯罪の証拠を餌に、囚われた未亡人との交換などを果たすが、結局は捕まる。
予備審問(?)で司法官を前に証拠に偽造された主人公の狙撃銃に施した安全対策によって、無罪を勝ち取るが、黒幕たちは、アフリカでの虐殺の証拠はあるものの、アメリカの司法制度では罰せられない。
それで苦い結末のヨーロッパ映画風の結末かと思いきや、最後は別荘でくつろぐ黒幕たちを暗殺して未亡人と車で去るシーンでエンディング。
一言で言えば、国際謀略小説を忠実に映画化したなあ…という良作。いや、この場合の良し悪しはこのテ(トム・クランシーとか楡周平とか)の小説が面白いと思う人向け、という意味だが。

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スティーヴン・ハンター

パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン 2013-08-23