思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『宗像教授(6)』
☆☆☆★

伝奇ものは圧倒的な情報量の捌き方がポイントだと思うのだが、どうしても「薄い」んだよなあ…。
特に星野は絵が「薄い」ので、それ以上の設定やプロット、ガジェットがない作品は弱くなるんだよなあ…。

氷の微笑』☆☆☆★
『雪女』や『遠野物語』的な幻想譚。

『桃太郎連説』☆☆☆☆
なんとあのゲーム『桃太郎伝説(電鉄?)』を取り込んだ作品。しっかりさくまキャラまで描けるんだから凄い(^_^;)ドットまで再現してるし。桃太郎と猿と犬関連の昔話を総まとめするのは、ちょっと「ホンマかいな…?」という感じ。風呂敷は面白いが、説得力は弱い(最初に挙げた顕著な例。もうちょっと大量の傍証が必要)

『夢と知りせば』☆☆★
小野小町と、宗像教授のプライベート(恋)を絡めた叙情的な一編。

『流星剣』☆☆☆
いわゆる義経イコールジンギスカン説を、一巻での鉄と白鳥を合わせた続編と言える3部作。登場人物も同じ。コメディリリーフである池編集女史がギャグ顔に崩れるというのが、劇画調の星野マンガにしては珍しい。

宗像教授伝奇考 (第6集) (潮漫画文庫)宗像教授伝奇考 (第6集) (潮漫画文庫)
星野 之宣

潮出版社 2004-06-01/td>

20年以上前にテレビで見たのは『ランボー』だったか、『怒りのアフガン』だったか忘れたが、やってることは、囚われた同胞を救出するために、敵地に潜入する、という同じこと。
今回は、ミャンマー奥地で、アメリカのNGOクルーを救出する。
行って仕舞えば、綺麗事でマスターべーション的に人助けをやってるつもりの奴らが囚われて、多くの他人の犠牲を払って助けてもらう、というもの。
ミャンマーの政府軍がなぜ暴虐の限りを尽くしているのかはよくわからない(説明がない)のだが、そこはいいのかな?やってることで言えば、自称「イスラム国」を敵役にしたこのテの映画ができても良さそうなのに、聞かない。これは、やはりアメリカが原因であることを知っているから?(あとは北朝鮮を舞台にしたのもない)
凄惨な虐殺や戦場描写が特徴で、血がドバドバ出るのはもちろん、政府軍が蹂躙した村では、村人が吊るされてたり、屍体にハエがたかってたり、脳みそが出てたりする。
救出に入った傭兵たちにも犠牲が出るのはリアリティがあっていいのだが、結局、原因を作ったNGOには死人はなし。ランボーが忠告していたように、ヒロインが輪姦されたり(本当はあったけど描かれなかった、ということなのか?)、メンバーが数人死んだりした方が映画の勧善懲悪の因果律的に良かったのでは??
もちろん、そういう意味では、ランボーが最後に重機関銃で敵をなぎ倒していくカタルシスがあるのだが、敵のボスはナイフで一突きと、比較的あっさりと結末を迎える。でもまあ、サスペンス映画としてはこんなものだろうか。



ランボー 最後の戦場 [Blu-ray]ランボー 最後の戦場 [Blu-ray]

ポニーキャニオン 2009-02-04