思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

トロン・レガシー


☆☆☆☆★

『トロン』は数年前に観ていたので、なんとなくレンタルでDVDを観てみたら、コンピュータ世界のビジュアルに圧倒され、「これはブルーレイで観ねば」と、ディスクバトルが終わったあたりで観るのをやめて、ブルーレイを購入。
観ながら、『トロン』と『マトリックス』シリーズ、『スターウォーズ』シリーズを合わせて、ちょっと『イーオン・フラックス』や『ブレードランナー』風味を足したような作品であることは明瞭だったが、それでもビジュアル重視派の私としては、その作り込まれたビジュアルに惚れ込んだ。そうそう、敵の黒いヘルメットは、『GIジョー』の黒いヘルメットとそっくり。どっちが先か知らんけど。
コンピュータ画面が光るこは当たり前で、建物からビークルから、衣服に至るまで光るデザインは、まあ中二病的ではあるが、格好いい。しかも、メイキングを見ると(円盤を買う醍醐味!)なんと実際に本当に衣服のラインが光るように作ってあるのだから凄い。
もうひとつ、メイキングで驚いたのが、主人公の父にして前作『トロン』の主役だったおじさんの若いころは、CGで作られたものだった。ブルーレイの解像度で観たのに、全く気づかなかったもん(@_@) てっきり壮年のほうが実物で、老けたほうが特殊メイクだとばかり思っていた。
メインとなるデザインは、前作『トロン』が『バーチャロン』のゲーム画面だとしたら、本作は『バーチャロン・フォース』のカトキイラストか、ハイエンドCGくらいブラッシュアップされている。
特にライトサイクルは、『アキラ』の金田のバイクを超えるSFバイクだと思う。これに限らず、原理や理屈は不明というか、ちょっと矛盾するようなところもある(例えば、「門」型の輸送機が、水平の部分が下がるのに、収容する際に引力光線みたいなのを使うとか)が、見た目が格好いいからいいのだ。
ストーリー的には、終盤の、バーのシーンがいちばん気になった。モロに『マトリックス・レボリューションズ』のモニカ・ベルッチたちのシーンをやりたかったのは分かるが、白いやつの行動原理と、そもそもオヤジがここに来させた意味がわからなくなるやん。