☆☆☆★
以前からミステリーの映画だか小説だかの本を読んでいると、古典的名作として、度々名前が挙がるので、気になっていた。
原題は『TWIST OF SCREW』で、別にネジとは言っていない。本文を読んでみても、『もう一捻り』的なニュアンスである。
内容は、19世紀のイギリス。代々の執事な住み込みの家庭教師がいなくなるいわくつきの家で働くことになった女性が残した手記を作中作的に載せているが、入れ子構造、メタ趣向というより、単なる前座的な説明に過ぎない。手記そのものは、撤退して、その女性のナイーブすぎる主観視点で描かれる。ホラーそのものと言ってもいい。
まるで天使のような男女の子供だが、上の男の子は、学校を退学になった。そして、屋敷の外で、不審な人物が目撃される。
直前に『ライトハウス』を観たということもあってか、極めてホラー映画に感じた。
最初に書いた点でいえば、本作はホラーまで含む広義のミステリーとは言えるかもしれないが、謎が解ける島田荘司的な推理小説ではない。私に言わせれば、幻想文学か、普通にホラー・サスペンス。あんまり使いたくない定義だが、スリラーというのが最適化かも。