思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

スコア


☆☆☆★

野球詐欺の映画? という全然見る気の湧かないタイトルだが、原題そのままの真摯な邦題。作中で、スコアと書いて事件、犯罪、仕事、ヤマと読ませるので、もうちょっと売れるタイトルにするなら、『犯罪のスコア』とか『デニーロとエドワード・ノートンの騙し合いゲーム』とか?
冒頭はデニーロが、小金持ちの金庫から大して大きくも大量でもない宝石を盗む、という、ケチな泥棒をやっているところから始まる。実はそれが、地味で堅実なのが彼が捕まらないモットーだということが分かる。
デニーロの腐れ縁の男から、デカいヤマをもちかけられ、デニーロは恋人と結婚するためにかたぎになる決意をし、一旦は断るが、結局やるハメになる。
ノートンはなんと言うのか、知能障害者の半身麻痺のフリをして税関の夜間清掃員として潜り込んでおり、現地調査と実行時のサポートを担当。潜入して金庫破りする危ない橋を渡るのはデニーロだ。その方法とは、バーナーややっとこで途中の柵を溶かしたり切ったり。金庫はバーナーで上部に穴を開け、上にあるスプリンクラーの配管を切ってホースでつないで金庫の中に水を入れた上で中で爆弾を爆破させるというもの。ホントかいな? という気もするが、金庫内の空気中よりも、水で満たしたほうが小型爆弾の圧力が100%伝わるのかな?
その途中、デニーロが、『ミッション・インポッシブル』よろしく天井の梁にぶら下がっているところで謎の「ちょっと待て」をやっていたノートンが、実はブツを横取りするつもりだったことが明らかになる。
まんまと横取りしたノートンだが、じつはデニーロが上手で、彼に渡したのはダミーだった、というのだが、そもそもダミーをキープすら余裕や必要はなかったのでは?