思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『火の鳥(10)』


☆☆☆★

太陽編(上)これは小学生の時にもらって読んでいた。当時はあまり意味がわからなかったが、今はだいぶ分かる。
白村江の戦いから、大友の皇子、大海人の確執、仏教伝来と土着の神との関係など。少なくとも、現在の私の右翼的、仏教徒的な史観からすると思想的には賛同できないが。
ただ、仏教伝来と、天王を外来からの侵略者、人間と別の高次元における神々の戦いとして描くのは面白い伝奇小説的な設定だと思った。少なくとも、上巻の時点では、主人公たちとの関わりがうまく縦横に織り上げられているとは思えないが、はたして結末は……?