思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『空母いぶき(12)』かわぐちかいじ
☆☆☆☆
小学館

戦闘機群による決戦。同時に、陸自では人質奪還の突入作戦が始まりつつあり、さらに政治的にも外交と内政の問題が描かれる。
最新式ということもあるが、戦闘機の場合は、脱出したパラシュートがしっかり敵味方ともに描かれており、撃沈即死亡、という潜水艦とは違うことが描き分けられている。
常に国際世論や人名を気にせざるをえない我が国と対照的に、現場も外交官も強気な中国との対比が興味深い。
いよいよ盛り上がってきたのだが、巻末の次巻予告によれば、次巻で完結との意外な展開。作戦が成功するのがネタバレしてもうてるやん?( ´Д`)
ただし、本作によって、日本人に、戦争ではない、地域紛争や武力衝突という戦闘のイメージを極めて具体的に与えた意義は大きい。(なんかもうこの巻で終わったような感想だが(^_^;))