思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ロシアン・スナイパー』
☆☆★
『狙撃兵ローザ・シャーニャ』で読んだ史実の映画化かと思いきや、アメリカで演説したり、生き延びたりと、ちょこちょこ違う。まあ、史実を元にしたフィクション、というやつか。
戦争映画としては、腕が転がっていたり、リアル志向もあったり。
中盤の船団を襲撃してくるドイツの戦闘機(メッサーシュミット?)がリアルに描かれている、黄色が鮮やかなのが新鮮だった。
陸上戦では、パンサーもどきが登場。主人公のいる塹壕に、丘の上から高射砲が転がってくるシーンが見どころ。
一応描かれてはいるが、女性兵士ならではの特徴がもっと描かれていれば良かったかな……。
タイトルは『アメリカン・スナイパー』の二匹目のドジョウを狙った劇場未公開映画??

『愛の施術 至極の経典TAO』
☆☆☆
あの有名なインドの性秘術の聖典『カーマ・スートラ』をテーマにした。てっきりインド映画かと思いきや、ヨーロッパ映画。それをマスターした女性が、悲嘆にくれた青年に性の手ほどきを通じて立ち直らせる、というもの。
その設定だけなら、成年マンガやAVにありがちなものだが、本作は一味違う。
主人公が早漏を克服するに連れ、世界の街を幻視するのだ……???<*1>???
超展開以外の何物でもない、と言ってだろう。ラストでは死んだはずの父親の幻と会話して、見事立ち直ったことを報告する、という展開も、途中の幻視に比べればはるかにまともに思えるくらい。
ちなみに、肝腎の(?)セックス描写は、体位とピストン回数がほとんどえ、全然大したことない(^_^;)


刑事コロンボ 溶ける糸』
☆☆☆☆
これは観たほとんど記憶がなかった。
犯人役がミスター・スポックというのも、シリーズでは珍しく私が知っている人で、親近感がある。
殺人方法自体も、外科医ならではの、「3年殺し」ならぬ「3日殺し」で良いし、それを知られた看護婦を殺したことによるとっかかりからの両面で捜査するなど、ストーリーが一本調子にならないバリエーションもある。
本作では、珍しくコロンボが逮捕前に犯人に宣戦布告として感情をむき出しにするところ。
何と言ってもラストが素晴らしい。一旦、手がかりが見つからず、コロンボの敗北宣言(これは『逆転の構図』とも通じる)とも言える退室劇があった後で、見つからなかった手がかりを発見して突きつけた瞬間に幕切れになる鮮やかさ!

『伝説のS級プラモ図鑑』
☆☆☆★
70年代から80年代に発売された、タミヤバンダイなどのメジャー以外の、いわゆるキワモノプラモを集めたもの。
単純に、メーカーオリジナルのものから、いわゆるパチモンまで集めたが、おそらく『コーラ白書』なんかと比べると、まだまだ数割くらいしか収録されていないと思われる。オモロイドがあるのに、ロボダッチがまるっと抜けているとかね。ガンダムのパチモンも、もっとあったような気がするが……?
そのガンダムのパチモンの3大シリーズが、『ガンガル』『ガルダン』と『ザ・アニメージ(バイソン)』である。
ザンボットやイデオンなどのサンライズ作品の色変えでオリジナルだと強弁したものとか、全然当時は気がつかなかったなぁ…。単純に近所には売っていなかっただけかもしれない。
箱庭シリーズが、現在も売っているのが驚異かもしれない。その意味では、同シリーズはS級ではなく、単なるマイナープラモでは?
こうやって並べてみると、S級を超えたというか、ある意味では真のS(スーパー)級として別格に素晴らしいデザインなのが『アトランジャー』であることも再認識させられる。
ほんとしては、なんでも残しておこう(掲載しよう)という意気やよし、なのだが、マンガを1ページ下5分の1くらいのスペースに全24ページ収録されたりしても、全然わからん(T_T) その他にも、載ってはいるが、読めない画像が多い。コレクターが探す際に、こんな雰囲気、という手がかりにはなるだろうが。

*1:@。@