思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

マイノリティ・リポート
☆☆☆★
サイコパス』を連想させた、犯罪予知によって犯罪がなくなった世界を描く。本作ではコンピュータではなく、予知能力を持つ人間を3人閉じ込めて、未来予知のビジョンんを映像化させる、と言う無理矢理な設定。ただし、その曖昧な映像を、キネクトみたいなデバイスで、つなぎ合わせたりして、関係者や現場をあぶり出していくのは面白い。この辺りは映画の編集作業に精通するスピルバーグらしい映像解析手法である。
未来のビジュアルは、現在の目で見ると、車が垂直に走るくらいで、あとはそれほど斬新さがない。現実の進歩が恐ろしい。何にしろ、いわゆる平面テレビが街中に溢れるようになったのがもう「未来」だよなぁ…(´д`)
後半に、トム・クルーズがアガサなる超能力少女を連れて逃げるところは、『フィフス・エレメント』そっくり。
終わりにはしっかり勧善懲悪的なドンデン返しもあり、きっちりと仕事はしてる、と言う感じ。

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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2013-11-22


『PLANET OF THE APES 猿の惑星
☆☆☆★
メスザルに眉毛がある、と言うのはちと日和ってるなぁ…。女優がやりたがらないからかなぁ…。そもそもゴリラのオス・メスって顔で区別できないでしょ?

オリジナル映画とは多少展開を変えている。
本作ならではのオチは、ダラダラ長く、キレが悪い。最も短いパターンなら、ホワイトハウス銅像を見た時点で、長めにするのでも、パトカーから降りてきた時点で終わるべき。そこから二十秒くらいは続いたのかな?(´д`)

一応ネタバレ線を

オリジナルの、あまりにも有名なオチのため、リメイクするなら、それを踏襲するのかどうかが最大の悩みどころだろう。
本作では、猿の惑星にしたのは主人公のせい(が時空乱流(とは作中では言ってない)に巻き込まれたがチンパンジーを追いかけたこと)、と言うのが中盤のドンデン返し。しかし、いくら原子力発電だからって、千年も宇宙船の設備や電源が生きている、ってのはいかがなものか…。

さらに、ラストは地球に帰ったら、そこが猿の惑星になっていた、と言うのが本作のオチ。ただし、地球そっくり。この辺は、いかにもSF短編的なオチだからいいのだが、リンカーンもどきの顔が映ったカットが出て時点でシャットアウトさせるべき。

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20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2014-09-03