思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

大日本サムライガール(8)』
☆☆☆☆★

民主党(仮名)との合併がグダグダになったと思ったら、台湾と中国の情報機関までが登場してきて、物語はなんとか川を渡った感じで一気に加速する。
何より痛快なのが、台湾情報機関から渡された、政治家やマスメディア上層部のスキャンダルをバラまく終盤。『沈黙の艦隊』のデミルなら、「これが、情報化時代の革命だ!」と叫ぶところだろうか(^_^;)(彼はメディア側の人間だけど、まあキャラとして、ね)
中国のハニートラップに失敗した後の言動が、それらしくて、ちゃんと調べてるなあ…と思わせる。

「私は断言しておく。民主中国においても(略)あるいは暴動で中国国内が混乱しても、中国が七つに分裂しても(略)愚かなメディアが中国の民主化を手放しで歓迎し、日本国民を再び堕落させる様子が目に見えるようだ。」
確かにそうなるだろうなあ…。いや、確実に。

「あまり知られていませんが、台湾の情報機関は非常に優秀ですよ。世界のトップレベルにあると思います。中国の軍事行動や政治的動きは、事前に台湾中枢には筒抜けになっているという話です」
この後で、中共限定で、と補足もある。