思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『洗脳広告代理店 電通苫米地英人
☆☆☆★
サイゾー

電通はその歴史的経緯からしGHQの指揮下にあった。それが現在は広告主、メディア、権力の三つ(アメリカも合わせると4つ)を牛耳る巨大機関となっている。これはもう、日本の影の支配者と言って過言ではないのではないか。

電通の「社外監査役(略)年間1000万円である。(略)このおいしい社外監査役にはどんな人がなっているのだろうか。(略)根来氏は(略)東京高等検察庁検事長公正取引委員会などを歴任している。(略)私はなぜ電通の独占状態を公正取引委員会が見過ごしているのか、不思議でならなかった。しかし、元委員長が監査役にいるという事実で納得できた。(略)下手に手を出して(略)天下り先を減らすわけにはいかないのだ。」

ただ、この苫米地英人という人、例のNHKの番組に安倍議員が圧力をかけたという朝日の捏造を真に受けたりしている(あるいはそういう事実を知らない)とか、どうにもリベラル的で百パーセント信用できないのも確か。
著者が言うように「メディアの言うことの裏には必ず何かの意図がある」という主張を実践するとしよう。
ただ、独占禁止法違反という一点においてだけでも電通の邪悪さは明白といえるのは確かである。