『シュークリーム・パニック 生チョコレート』倉知淳
☆☆★
講談社ノベルス
何なんでしょ…。表題作はないし、連作でもないし、シュークリームが出てくるわけでもない。
作者は猫丸先輩シリーズで本格短編には定評があるが、本書はラノベと言えなくもないライトミステリー短篇集。表紙も中身と関係ないアニメ調だし、そんなにラノベテイストじゃないと売れないのか!?と嘆かわしくなる。
『現金強奪作戦!(但し現地集合)』☆☆★
競馬場で銀行強盗の勧誘を受けた主人公の顛末。ホームズにまで遡る古典的なミステリー。
『強運の男』☆☆★
『人間の尊厳と八〇〇メートル』に似た話だが、オチはリドルストーリー風のややブラックなもの。
『夏の終わりと僕らの影と』☆☆
これぞラノベという中編。ミステリー部分はショート・ショートでも収まるものを、無理やり青春小説的に水増しした感じ。
シュークリーム・パニック 生チョコレート (講談社ノベルス) 倉知 淳 講談社 2013-10-08 |