思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

土曜ワイド劇場

「終着駅シリーズ19 死者の配達人」
真面目に最初から最後まで見るのは久しぶり。「女囮捜査官」いらいかな?
森村誠一原作。
トリックとしては“ない”と言っていいほど大したことないが、
本作の眼目は人間関係の妙にある。
最初は西新宿、富山という2つか3つの殺人(事故?)が平行して、
一見バラバラに見えるが、それが1つ1つ、一人一人関係がつながって行く、
というのが面白い。
メインの殺人に関しても共犯か真犯人をかばって、というのがほのめかされるし、
(ほのかめされる、というのが巧い)
最後に主人公と最初に殺した女性の関係が明かされてトドメ。
関係を持った女の娘と恋に落ちる、というていどはありがちだが、
その女が、妻が介護がてら関係をもっていた(?)男の妻だった、というので
人間関係がぐるっとまわってくる、というのが美しい。