思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『点と線』
☆☆☆

原作は読んだはずだが、感想がない。そんな昔だったかなぁ……。
鉄道ミステリ的には、東京駅で4分間だけホームを見通せる、という不思議(?)なのだが、現実的には何のメリットもない工作( ´Д`)普通に改札付近でいいやん。
心中の偽装工作の、アリバイ崩しと、動機の解明がミステリ的な本筋。
アリバイのほうは、中盤でなんとなく判明して、動機は回想シーンで断続的に開示されるだけ。犯人は妻に殺されたわけだし、これじゃあ、警察サイドは動機が全く分からない。
しかし、会社での失敗の責任をなすりつけるために殺人、あまつさえ、ほぼ無関係の芸者(今でいえばキャバ嬢か)を巻き添えにするかなぁ……。少なくとも映画からは、タイトルの意味はよく分からないし。
現在の私が見る限り、主役の刑事と犯人は地味だし、志村喬も名優とは言え、やっぱり地味なほう。確かに、犯人の妻には妙な色香はあるが……。でも、病弱とはいえ、その妻をおっぽって愛人を囲ってるわけだし……。
しかし、東京から札幌に行くのに、寝台でもない蒸気機関車青函連絡船など、郷愁を誘う。収穫はそれくらいかなぁ……(^_^;)