思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

BSアニメ夜話

エヴァンゲリオン
とりあえず小説家の滝本竜彦くんが“気持ち悪かった”なぁ…。
この“気持ち悪い”は番組を観た人でないと適切に理解してもらえない使い方。
なぜ滝本くんだけが浮くのか?
おそらく本放送当時に高校生だったという年代、
つまりはエヴァ直撃世代だったか否か、というのが大きな違いだろう。
私は大学3、4年だったから割と冷めた視線とうのもあったが、
もしも直撃していたらあんな感じになったかもしれない。
特になぜ綾波レイが好きか、と聞かれて「理由はない」はないやろ…。
小谷さんあたりが「男性の女性に対する願望を具象化したもの」とかズバリ言ってくれたら良かったのに。
直撃世代のゲストを入れるのはいいと思うのだが、
女性タレントにするとか、もうちょっと見目良い(テレビ馴れした)ゲストにしてほしかった。
なんとなくカメラの“抜き”とかにも滝本くんに対する悪意が感じられなくもなかったなぁ…。
「おまえら死ね」的な発言をしてるんだから反感買ってもしょうがないんだが。
まあ気持ちは分かるけどね…。
というか、そういう気持ち悪さ、人間の本性をえぐり出したのがエヴァだから
まさにテーマにマッチしているとも言えるのだが。

面白いSFアニメ、ディテールの描き込み、後続作品での表層的な模倣、“気持ち悪い”なども
全部言ってくれてたし、まあまあの内容だった。
「ナディア」で既に取り上げていたので(まだシーズン3なのに2つめの庵野秀明ガイナックス作品だ)、
アニメ/特撮のパロディに関しては全く触れなかったなぁ…。

月氏と宮村さんが内輪話を紹介していて、この番組のゲストには珍しく良い仕事をしていた。

エヴァが純文学である、というのと見せない部分を補完することで各自の強固なエヴァが形成される、
という指摘は面白かった。
ハマるか、ハマらないかの境目は補完作業を行なうかどうか、というところにありそうだ。

ガンダムの時もそうだったが、VTRの前振りはいらんぞ!
何のひねりもないし。せめてみやむーにはアスカの声でやってもらうとかしたら別だが。