思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『グレムリン2』

☆☆☆★

三十年ぶりくらいに再見。高橋ヨシキ氏のエンドロールに触れた発言が、気になって(そんなこと全く覚えてなかったので)見直して見た。
本作を一言で言えば、グレムリンが大量発生して、ビルが大パニック。テーマもクソもなく、色々なへんなデザインのグレムリンと、あちこちで起こる混乱を楽しむバカ(ドタバタ、ブラックユーモア)映画。最近観た中では『フリークス』とか、見ながら脳裏に浮かんだのは、何故か『E T』&『ロボコップ』だった(^^;)典型的なポップコーン・ムービー。
ストップモーションらしい数・尺ともに大量のグレムリンのアニメはお疲れ様としか言いようがないが、それを除けば、映画史的に観る意味。みたいなのはない。
確かにタイトルとエンドロールで、黒いドナルドダックみたいなのが、メタなツッコミを入れる。ちょうど『レゴ・バットマン』のナレーションみたいな。ただ、主人公のモノローグ的な意味があるあちらと違って、こちらはほぼ登場人物とは無関係なのが難点か。

『スターウォーズ』追記2

もしかすると8に続いて当初考えられていたプランは……。
8から数年後、ストーム・トルーパーたちをフィンが説得して、反乱させて大混乱の中、無名の一銀河市民たるレイを筆頭に、銀河各地からフォースの素質がある子供たちが集結。レンとレイの対決中、レイアが命がけで作ったチャンスを利用してレンと騎士団を壊滅。ラストはレイを中心にジェダイ・オーダーを再興する。
というものだったんじゃないだろうか……。
これを4〜6路線の、オマージュ満載で描けば、充分、8賛否両派満足行く出来になったんしゃないかなぁ……。
いや、そういう私も、観る前に色々妄想した中にはこんなアイデアはなかったので、後出しなんだけど(^^;)
でも、現行のプロットが決まった段階での打ち合わせで、こんな程度の対向プランは、当然、出てしかるべきだと思うなぁ……。
最悪なのは、最初はこんなプロットだったのに、この完成形に変わって行った可能性もなくはないこと(@_@)

『エリザベス・エクスペリメント』

☆☆☆☆
原題は『エリザベス・ハーベスト』。その意味は、ネタバレというか、中盤に事態の真相が明らかになった時に分かる。
すぐに連想したのは『エクス・マキナ』。閉鎖状況も同じだが、テーマ的にもほぼ同じ。
あとは、映像がカラフルかつスタイリッシュで、観るに耐えるもの。事後のレビューで、デ・パルマっぽいとの記事を読んで、なるほどと思った。
そこまで美人ではないが、女性二人も美しく撮られており、基本的に画面全てが美しい。
登場人物たちのばかしあいは、スリリングというより、途中でどうでもよくなったが……。

以下、ネタバレ。

タイトルの意味は、エリザベスがクローンで6人作られたから、エリザベスがいっぱい、という意味と、精神的に豊かになった、という意味か。単なる映画的な設定ではなく、実際にクローン人間が出来た時の問題をハードSF的に描いている側面もある。
エリザベスの謎は、早めに分かる(演出として明かすのと、予想できるのと)が、驚いたのはオリバーもヘンリーのクローンだった、ということ。これも単なるどんでん返しではなく、自分の若いクローンに妻のクローンを託す、という、意味がしっかり通っているのが良い。

『賭ケグルイ(12)』

☆☆☆☆

じゃんけんポーカーのトーナメント。連想したのが『アストロ球団』。一試合完全燃焼である。この巻のラストバトルでは、まさに命懸けの戦い(ギャンブル)となっている。

スターウォーズ追記

ここまで8を無視するんだったら、5みたいに、レイがスター・デストロイヤーからファルコンに飛び乗ったところで「つづく」にしたら良かったのにね。
そうすれば、ファンの反応を見つつ、もうちょっとましなラストが出来たとおもうのに……。
ディズニーも、また続ける(儲ける)口実ができて、三方良し、でしょ?

『地獄の楽しみ方』

京極夏彦
☆☆☆☆
講談社

京極夏彦が、ティーンを前にした「熱血授業」を単行本化したもの。
これ、京極堂の憑物落としやん!
自己啓発本、というと本書の内容からして、著者に怒られそうだが(^^;)

スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』
☆☆☆☆

土曜日の午後、っていうのに、半分くらいの入り。大丈夫か?(´д`)
いくら他に4DXと吹替が併映とはいえ・・・。

予告編以外の情報はほぼシャットアウトして、当然Twitterも見ずに挑んだ。
今回の感想も、まだ他人の評価・感想を見聞する前。

予想では、エピソード6を踏襲した内容になるんじゃないかと思っていた。エピ3が2を踏まえて軌道修正したように・・・。

で、結果。
1200円分は楽しめた。まんま、ファンが作りました、という感じ。

とはいえ、中盤の砂漠のチェイスシーンとかまでは7を延長した巧いアップデート、という感じで高評価だった。

劇伴では、要所要所に入る、レイのテーマが流れるたびに、7の貧乏なスカベンジャー時代を想起して感無量になった。

とにかく、執拗なまでにエピソード1からの伏線回収という名のオマージュに勤めた映画、という印象。

フォースのインフレも気にはなったが、これまたラストからの逆算、と考えると許せるかも。

予告編にも出ていた嵐の海の上でのレイとレンの対決。
水滴がライトセーバーにかかってジュウジュウ蒸発する、という描写が欲しかったなぁ・・・(´д`) あとは、フォースで波を止める、とか。


以下、若干ネタバレ


予想以上に4~6を意識した内容で、いわゆるオヤジ接待満載。まんまの場所や動き、構図などが頻出。
特訓シーンとかは良い方向に作用していたと思ったが、皇帝関連が、ファンが作った小説とか二次創作みたいで、縮小再生産方向に陥っている感じ。

思い切ったな、と思ったのが、評判が一部で最悪だった8をなかった事にしている事。
スノークを殺したことくらいだけ知っていれば何の問題もない。
下手したら初見の人は7の後に観ても良いくらい。

レンは、せっかく壊れたヘルメットを直すなら、ダース・ベイダーっぽく近づけるのかと思ったが。

個人的にオヤジ接待でやられたのがルークのXウィング関連のシーン。
まんま5をオマージュした水中からの浮上シーンはニヤニヤしながら、ラストにレイがXウィングで帰還したシーンではついに涙腺が・・・(;_;)

あとは、4でのポリコレを解消した、チューイへのメダルにも、うるっときそうになった。(1番のマニアックなポイントかも)


細かいところでは、日本のファンなら誰もが突っ込んだところだと思うが、予告でも使われていた、砂漠でレイがタイ・インターセプターに対するシーンのその後。
石川五右衛門かっ!?」