思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

同志少女よ、敵を撃て

逢坂冬馬
☆☆☆★
早川書房

本屋でプッシュされていた時から、気にはなっていた。
独ソ戦での女性兵士、中でも狙撃兵部隊を主役にした長編。
歴史本『どくそせん』『独ソ戦』などを読んでいるし、映画も『バタリオン』のような女性兵士もの、狙撃兵もの『孤高のスナイパー』『スターリングラード』(これに登場するドイツの凄腕スナイパーもイェーガーじゃなかったっけ? まあ、『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』の戦車長もイェーガーだったから、ナチスの悪役名前なだけかも)なんかを見ていると、それらを適度に再構成しただけ、という感じ。
もちろん、敢えて「適度に」と書いたように、エンタメとしてスピード感を保って色んな要素をまとめるのは、文才の一部である。
本作ならではの様相としては、射撃のスコープを覗いた際の即距の仕方。ミルという単位を使ったもの。でも、もしかしたら『萌えよ!戦車学校』の最初に載ってたかもしれないなぁ。
私にとっては、無難なだけで、とりわけ面白い、という感じではなかったかなぁ。減点要素はほぼないが、加点要素もあまりない、という感じで、