思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『スパイダーVSマン』☆☆☆★

どう考えてもZ級の臭いがプンプンするぜ! という感じで、ダメ元で観たが、意外と良いところもあった。
原題は『SPIDERS 3D』。
内容といえば、最初は『ミミック』で、クモが大量に出てきてからは『スターシップ・トゥルーパーズ』や『ガメラ2』『ガメラ3』(!)になって、最後にはクモンガばりの巨大クモが出てきて、なんと『ゴジラ(エメリッヒ版)』や、日本的な怪獣映画になるのだ。中型クモは、地下鉄にいる間は良かったものの、昼間に出てくると、さすがに『ラバランチュラ』か?! という感じでチープさが目立つ。
劇伴のセンスには疑問を抱く箇所が何箇所があったり、やっぱりストーリーや設定上のツッコミ所はいくつもある。最大のものは、「糸が全然強くないんですけど?!」という所だろうか。
中型クモに全然ピストルどころか機関砲すら歯が立たない、というのはやりすぎ、というよりもその後の怪獣映画化への布石だと(好意的に)解釈すべきだろう。
クモにトゲトゲがあったり、サソリとか、毛ガニのイメージも加味されてデザインされている。ちなみに、怪獣版の顔は、『ジェダイの帰還』のランコア(ランカー)や『ゴジラ2000』のオルガっぽくもある。
邦題はあんまりだが、パチモン、詐欺込見で敢えてつけるなら『クモンガの逆襲』とか『ザ・スパイダー』、『巨大クモ ニューヨークに現る』とかだけど、どう考えてもレンタルされそうにない(^_^;) 残念だが、セールス的にはこれがベターなのかも・・・。
なお、映画の内容的には地上波の深夜や、ローカル局の午後にやっていても遜色ないレベルである。撮影(照明)も普通に公開されるハリウッド映画として遜色ない(色調調整や、特定のトーンに揃えたりはしていないが)。

2012年 アメリ