思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

キック・アス(日本語吹き替え版)』☆☆☆☆★

吹き替え版だと、映画ならではのスラング(またはそれを日本語で表現する)の魅力は明らかに薄れるが、野次馬の言葉など、一般市民のリアクションがよくわかるのが、本作の場合は重要であったりするので、一見の価値はあった。
それよりも、今回は原作コミックを読んだ上でなので、その相違点、演出意図の違いがよく分かった。
あの現実の厳しさを描いたコミックをそのまま映画にすると、ある種、アメリカン・ニューシネマか『ジョーカー』か(もちろん本作の方がずっと先鞭なのだが)、という感じのハード、暗い感じになってしまうので、音楽も含めて、ある種ポップに仕上げたのは正しい判断と言える。当然、デイブの恋愛も上手くいくのだ。告白したあとはいちゃつきまくるのはどうかと思うが(´д`)
あとは、レッド・ミストの性格の変更というか、キック・アスの見方とも言えなくはない、戦隊シリーズのライバルのような位置に置かれたレッド・ミストの描写も興味深い。
なぜかヒットガールの大活躍シーンでは2度とも感極まったのは、原作での、重いバックボーン(オリジン )を知ったゆえだからかもしれない。