思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ヤマタイカ(3)

☆☆☆★

内容はすごいんだけど、絵柄としてはちとダサいのが惜しいよなぁ……。直接には背景の絵そのもので見せる、文字通り世界観じたいを構築するタイプの作家、とでも言えるだろうか。連載は88年とかなので、時代的にしょうがないのかもしれないが。
大仏が動き出すのは、凄いんだけど、どうにもバカみたいに見える。構図の問題なのかなぁ……。
大和VSミズーリは、『沈黙の艦隊』に負けないくらいの迫力がある。『宇宙戦艦ヤマト』と全く同じ意味で、ヤマトが日本の象徴である、というあたりは、どうしても共感せざるを得ない。かわぐちかいじも本作からインスパイアされて『沈黙の艦隊』を書いたのかも。
伊勢参り現象や、ええじゃないかなど、天変地異の前後に日本全土で集団躁状態が発生し、それが60年周期で、その現代版が大東亜戦争である、というのはちょっと信じられないが。最後まで読めば納得できるのか?