思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

スマホを落としただけなのに』☆☆☆

原作は既読、というより、映画化を先に知って、映画は面白くなさそうだから、とそちらをパスするつもりで原作を読んだ感じがする。
まあ、一言で言えば本筋は『仰天ニュース』とかの再現VTRみたいな感じ。そこに、連続殺人犯と、ヒロインの過去についてのミステリーを合わせて、ちょっとホラー風味のスパイスで仕上げました、という感じ。
田中圭はいいとして、北川景子と原田泰三の演技がなぁ・・・(´д`) 本作における北川景子の位置は、ひと昔前の松嶋菜々子のそれ。見てくれだけの客寄せパンダ的なもので、演技力は二の次なのだ。
結論としては、原作未読の人で、この手のサイバーセキュリティに疎い人なら、観ておいて損はないかも。読書が苦にならないなら、圧倒的に原作をオススメするが(^_^;)

以下、ネタバレ

黒髪ロングの女性ばかり狙う連続殺人犯、という設定は原作通りなのだが、ちょっとなぁ・・・。同じ設定なら『エクステ』という、文字通りフェティシズム全開の映画があるし、何より本作の北川景子は黒髪と言えるのか、ちょっと疑問だし、そのほかの被害者も黒髪の美しさが全然伝わってこない・・・って、サイコ野郎の主観を表現しなくてもいいのか(^_^;)
また、ミステリーとしては、ヒロインの入れ替わりが意外な方向からのツイストとして現前するのだが、過去の映像が出ると、どっちがどっちか、逆にわかりづらい(^_^;) 原作ではそんなことないのになぁ・・・。モノローグ的にセリフがオーバーラップするから余計混乱させるのかねえ。いくら田中圭に語っているとはいえ、回想シーンに入ったら、セリフがなしにすべきだったのでは?