思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『三人の女性への招待状』☆☆☆★

町山推薦の未ソフト化映画。晩年を迎えた富豪が、過去に関係のあった女性のうち、特に名のある三人に、遺産を渡す旨の手紙を出す。
その裏には何か思惑があるが、観客には明かされない。その計画のために、一人の応募してきた男を採用した。
遺産相続を巡る陰謀と連続殺人ミステリーか?
と思わせて、意外な展開に……。ただし、良い意味(フェアプレイ)でのどんでん返しではなく、どんでん返しのためのどんでん返し、という気がする。

以下、ネタバレ

殺人犯人が意外、というより、動機が滅茶苦茶。どんでん返しが先にあって、そこに無理矢理動機をでっち上げた感じ。
最大のものは、大富豪は既に破産していて、映画の小道具でそれらしく見せていた。じゃあ、何のために招待状を出したのか?病で同情を誘って、昔の女とよりを戻したり、ヒモに戻りたかっただけ?それならラストで自殺する必要ないやん。主人公が茶番劇で遺言状を読む意味もない。まあ、詐欺師の映画、ということでいいのかね( ´Д`)
そもそも、冒頭に、個人的演劇観賞するだけのお金はないでしょ?あれは観客のためだけのトリックなんだから。