思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

陪審裁判を考える

陪審裁判を考える 法廷に見る日米文化比較』丸田隆
☆☆☆
中公新書

八十年代に出た本。
実際にアメリカの陪審裁判を体験・取材した著者が、日本とアメリカの裁判の差異を論じたもの。
当然、当時の裁判だけでなく、戦前の日本の陪審裁判についても論じている。似たような制度である日本の検察審査会が有効に機能しているから、陪審裁判も問題なく実施できるはずだ、という結論には、充分な説得力がある。
ノンフィクションノベル形式のアメリカの陪審裁判の展開紹介があったりするのが面白いが、総じて、今まで見聞きしたことばかりだったかも、という感じ。