思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ピュグマリオン

☆☆☆★

フィギュアペインター、田川弘氏を紹介した(事実上の『アーマーモデリング』)別冊。
なぜ、田川氏の作品集と書かないかと言うと、田川氏自身の文章が一つもないから。
もちろん、取材からの発言や、巻末には対談もあるのだが、殆どのキャプションは、編集者(ミンミン亭ミナミ?)によるもの。特に、ポエミーな雰囲気が(´Д`) 一時期の『スケールアヴィエーション』でも、わけわからんポエムが作例ごとに載っていたことがあったが、これとミナミ氏の仕業だったのか?
こんなの載せるなら、製作データや気を付けたところの本人記事を載せて欲しかった。
あとは実物大写真。そのクオリティからつい、彫刻作品みたいに大きなものを写真で縮小されたものだと勘違いしてしまうが、10倍くらいに拡大してるんでしょ? その凄さは、同業のプロならともかく、素人には拡大すると逆に伝わらないと思う。
技術的には、スパッタリング的に赤で染みをつけたりするのが興味深い。が、瞳や唇の描き方はほとんど触れられていない。もちろん、ハウツー本ではないのでこれでいいのかもしれないが、作者死後の画集じゃないんだからさぁ……というもやもやがぬぐいきれない(´Д`)