思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

デス・ウィッシュ
☆☆☆★

元ネタ『狼よさらば』を観たところなので、比べやすかった。
最大の相違点は、ブルース・ウィリスが主役、というところに尽きる。
前作はチャールズ・ブロンソンだったので、当時はマッチョ俳優だったのかもしれないが、少なくとも今の私には、冴えないアメリカの田舎オヤジにしか見えなかった。それがバットマンキック・アス的なヒーロー活動をする、という、まさに『電王』や『キック・アス』そのもの設定だった。
それがブルース・ウィリスだと、どう見ても肉体を駆使して色々ぶっ飛ばしそうなバイオレントだ。
なので、眼目は『映画秘宝』で紹介されていた、ゴア描写だ。
映画演出論として、そんなゴア描写が控えているのなら、それに見合うだけ、悪党がひどいことをしていなければ、爽快感を抱けない。まさに原作版『北斗の拳』の方法論だ。
ところが、前作ではあった(ように思い込んでいたが、違ったかもしれない(^_^;))娘のレイプシーンが、本作にはないのだ。
ってことで、本作でのブルースの復讐の動機は、純文学的な想像で補うしかない。純文学なら、復讐も静かにやるべきなのに、この辺はちょっとアンバランス。これだけゴア描写があって規制ありレートなんだから、しっかりレイプシーンも描くべきだった。
ゴア描写としては、血のりはともかく、落下&首骨折、医者ならではの坐骨神経切断&ブレーキ液浸み拷問からの脳味噌ぶちまけ、が見所(?)(´д`) 中盤のこの拷問シーンだけでも観る価値はあるかな。