思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ゴジラ プロジェクト・メカゴジラ』

☆☆☆☆

ここからが本番。人類とゴジラとの全面対決である。
これを読んでいると、撤退的に人類を追い詰めて、億単位で人が死んで行くのは、清涼院流水『カーニバル』を連想させる感じで、笑ってしまうほど(^^;)
もしかして、本当はこれを映像化したかったけど、あまりにも不謹慎だからボツにされたんじゃないかと邪推してしまうくらい。
東宝超兵器も次々に出てくるのだが、意外と役に立ったり、たたなかったりするのも色々な意味で面白い。その際たるものがメカゴジラで、完成する前に壊されてしまう意地悪さが虚淵らしい。おまけに、映画版でも出てこないんだもんなぁ(^^;)
映画版と言えば、この小説版はオタク趣味全開だが、ゴジラ映画の真髄とも言える終末感がゴジラ作品史上最高に溢れており、それこそが最大の魅力である。そして、そのオタク志向を抜き、本格SF成分を残したのが映画版と言える。ビルサルドがブラックホール第三惑星人ってのは、映画版だけでは分からない情報だ(もしかしたらパンフとかには載ってた?)。

以下、ネタバレ

こちらでも、モスラはやはりその影しか見せないのは何なんだろう……。
ラストは、いかにも三巻に続くみたいだが、これで終わりらしい。『ガメラ3』的な「引き」終わりだ。