思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『象を撫でる』
☆☆☆★

とある映画づくりに関わった人間模様を描いた映画。
関係者とは、監督、脚本、俳優、撮影誘致、果ては脚本印刷所まで。
はっきりいって事件らしいドラマチックなことはなにも起きないまま、終わるのだが、妙に目が離せないのは演出の巧さゆえか。
タイトルは「群盲象を撫でる」からだろうから、細部だけでは、全体は捉えられない……って、要するにテーマや作品を通して伝えたいことを放棄したってこと?
確かに、伏線らしき脚本の改変とかが投げっぱなしだとか、まるで「後編」を前提にしたような脚本なのだが……。