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当然ながら、謎は一切明かされないわけで、どうこう言えるものではないが……。
とりあえず最大の容疑者である大野（？）に、告発状を書いた樹里、その共犯であった松子は自業自得事故死。主要登場人物のそれぞれに偽善というか、腹に一物あるように描かれている。
とりあえず気になったのは……。
警察による校内説明会で、告発状の謎について説明した内容。可能性の１つとして、告発者が実は加害者一味であったが、裏切った場合、というのが抜けていたのが気になった。
あとは、映画的な見栄えを優先したのか、伏線なのかはわからないが、屋上から飛び降りて、あんな風に大の字に仰向けに死体が転がるのはおかしい。
あとは、タイトルに「宮部みゆき」と出たり、２時間テレビドラマみたいなオープニングもショボい。
そういえば、学生だけで裁判をする、とした場合、先生や親が犯人である、という可能性が除外されている（ように見える、あるいは裁判過程でそういう結論に至る可能性が低い）のは、意外性を旨とするミステリとして考えた場合、ネックかも。まあ、学生という限られた容疑者の中でも意外性を出せる、という作者の自信の表れか。

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