思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

轟轟戦隊ボウケンジャー

面白い!…毎回書いているけど、実際のところ面白いんだからしょうがない。

波衛門の地図は、1枚が島の場所を記したもの、もう1枚は島のどこにあるかを書いたもの。
前者がガジャたちの元に渡ってしまったため、レッドはあえてダイボウケンに隠れ、場所に案内してもらったのだ。

ガジャたちがダイボウケンを捕獲した理由も、土木作業機能を島の掘り起こしに使おう、という筋の通ったもの。
こういうお約束だけで展開するとか、無理がないのが『ボウケンジャー』の良いところだ。
だからこそ大人が見ても面白いんだと思う。

レッドが前回燃やしたのは本物の人形ではなかった。
火を付けたところは誰も見ていない、というところから灰の中に隠されていた
ボウケンチップにあるレッドの手がかりを掴む、というところもニクイ。
ちゃんと伏線が機能してる。

ゴーゴービークルを修復する(説明)はもちろん、パラレルエンジンのリミッターを解除するとか、ちゃんと合体のシミュレーションをする、というセリフの説明がリアルで良い。
レッド救出に新たな力を得て出動する時にイエローが「奇蹟だね」というのを、ピンクが「いいえ、わたしたちの、想いの力です」というのも格好いい。
戦隊ものに限らず映画全般として、こういう時ってなんでも奇蹟だとか理屈を越えたものを持ち出したがるものだが、敢えてそれを否定するのがニクイ。

レッドひとりでダイボウケンを動かすも、当然ながら全然歯が立たない。
こういう場面も、いつもの戦隊ものなら「なんですぐやられない!?」とか思うのだが、『ボウケンジャー』ではレッドの行動原理や不撓不屈のボウケンスピリットがちゃんと描かれているのでそういう冷めた見方にならない。

増加パーツで合体する時のお約束、両足にくっつくタイプの超合体。両腕はドリルとシャベル。
…元の両腕はどこへ行った?玩具とかで確認すればもちろんすぐ分かるんだろうけど(^^;)
もってないからね。

いくらツノが着いたからって、頭突きはやりすぎでは?

前後に挟まれた時には、是非とも片方で前方にドリル射出、もう片方は後方にミキサーかクレーンっていうのを今回のように振り向かずに、そして連続ではなく同時にやってほしいなぁ…。そのほうがよりメカっぽさが出てくるのに。
逆にヒーローっぽさ(巨大ロボットの擬人化)がなくなるのが子供番組としてはまずいか?

最後に、もしかして単にレッドは宝探しがしたかっただけ?というどんでん返しが。
これも本当にそうだったのか、それとも照れ隠しなのか。
ある意味、子供にはギャグとしての前者、深読みが出来る大人には後者、というダブルミーニングだったら凄い。(これまでの番組の完成度からしてその可能性もけっこうあると思う)
今までずっとレッドを信じて従ってきたピンクが、レッドに一発食らわせるラストもいい。

ラストカットは彼らから大きくカメラをパンアップしてスーパーダイボウケンになる1カット(厳密には1カットと言わないかも)もさりげなく巧く合成/継ぎができていて良かった。

音楽も良かった。キメのシーンのものだけでなく、流れたどの曲も気に入るっているのも珍しいよな…。
早くサントラ聴きたい!