思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

七四式戦車



ホビージャパン 1/35
陸自の七四式戦車といえば、いぶし銀の格好いい低姿勢のスタイルなのに、事実上、タミヤ製しかなかった。それが、導入から約半世紀たって、完全新規開発でプラモ化。タミヤ製も作ったことがあったが、これは買わずにおれない。七千円と、安くはないが、最近の海外製キットか一万円超えが普通になってしまったので、安く感じてしまう(^^;)
高価になっている要因のひとつが、履帯がベルト式ではなく、連結可動式であること。これまでハードルが高くて及び腰だった(いちばん細かかったのかモンモデルのT-90のスナップフィット組み立て式だった)。このキットは、履板は上下接着で、その窪みにセンターガイドを(接着剤が着かないように)嵌める、というもの。要するに、履板1枚につき、パーツ1.5個、という構成だ。これまでだったら、絶対に接着剤が回って固着してしまったところだが、今回、ハケをしつこくしごく事で、指定されたところだけにつけることができた。これ、説明書に、面ではなく、点として接着剤をつける注意書きをしてくれていたことか大きい。さすがは模型「製作」のエキスパートであるホビージャパンがプロデュースしているだけある、真面目だ。
ライト周辺が顕著だが、解像度はタミヤ製よりも確実にひと回り細かい。大小フックも全て別パーツ。アンテナや細いパーツだが、ランナーからニッパーで切る時に折れたりはしなかった。アンダーゲートになっていたり、嵌合も良好で、整形のストレスは全くなかった。砲塔の角度違いの三連グレード•ランチャーも、それぞれピンの形が違い、付け間違いを防ぐ工夫も。ただし、どうにも角度はバッチリ決められなかったけど(^^;)
車体上下パーツがあとはめできるのもありがたい。
履帯は、塗装中に一部固まってしまったこともあり、左側は履板1枚は長めになってしまったかな。ここだけ下塗りとしてアクリジョンを使ったのが失敗だったのかも(^^;) 実は一部履板を前後逆につけてしまったのだが、真正面と後部がちゃんとなっていれば誰も分からん(^^;)
ちなみに、私は固定を選んだが、七四式の特徴であるサスペンションを、可動式にすることもできる。『アーマーモデリング』で、実車でも同じ車体を使った高射砲プラモを、岡プロが可動式に改造していたが、それが無改造で実現できるのだ。可動履帯を活かしたのか、そのための可動履帯なのか、両方なのか、どちらにせよ素晴らしい仕様だ。