吉村達也
☆☆★
角川文庫
割と初期の作品だから大丈夫かと思ったが、いかにも量産作家的なミステリーだった。赤川次郎とか凝ってない時の辻真先のような。
金持ちばかり集めた全寮制私立高校で、転校生ばかりが一年に3回も殺される事件が発生。そこへ転校することになった主人公が、自分も殺されるのはたまらんので、ミステリー好きでもあるし、探偵として事件に挑む。
あとがきでも、青春ミステリーとして書いた、とあるように、本格度、難易度は低い。まあ、普段ミステリーを読まない中学生(高校生対象にしては、文章も謎もやさし過ぎ)向け、ていど。バブルの世相も、今読めば多いに関係しているだろう。