思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ダークタワー

☆☆☆★

ホラーのイメージが強いスティーヴン・キングらしからぬファンタジー映画。ルックが重厚だから観てしまうが、内容はベッタベタ。
基本は『ハリー・ポッター』で、『ロード・オブ・ザ・リング』とマーベルものを合わせた感じ。外見だけなら黒いシャツの部屋着のクリスチャン・ベールみたいなラスボスが、人間を言葉だけで操れるあたり、完全に魔法使い。クライマックスで味方の銃が百発百中なのは『シャーテム・アップ』か。超能力のある子供の、エネルギーでダークタワーをビーム攻撃するのは『スターウォーズ7』。そもそも、超能力者を兵器に使うアイデア自体は『Vガンダム』のエンジェル・ハイロウの方が上。
拳銃使い(ガンスリンガー)役の黒人俳優、どこで見たか思い出せなかったが、『パシフィック・リム』の司令官だった(^^;)
ガンスリンガーの呪文から、てっきり最後の逆転は、拳銃弾ではなく、『幽遊白書』のレイガンみたいな、銃も実弾も使わない狙撃かと思ったのに、全然設定を活かせてないやん(´Д`)
そもそも、ガンスリンガーは主人公のメンターかと思わせて、実はバディものだったというオチもなんだかなぁ……。
何より、ダークタワーというから、てっきりラスボスの本拠地かと思いきや、世界樹的な並行世界の中心、っていう守るべきもの。意味の分からない裏切りだ。
良かったところは、敵も味方もあっさりと死んで行くところ。特に主人公の義父が瞬殺されただけでなく、実母も『スターウォーズ』のオーウェンおばさんばりに焼き殺されたのが良かった(主人公の関係者だからと差別しない)。