『新型タバコの本当のリスク』田淵貴大
☆☆☆★
内外出版社
最近、とみに出店ラッシュになっているアイコス。いったいどんな構造で、従来のタバコと何が違うのか。調べようとして驚いた。本がほとんどないのだ。
簡単に言えば、ニコチン以外の成分は大幅に減っているが、ニコチンは7割くらいにしかなっていない。無駄に燃やしている炎がなくなるという構造上当たり前ながら副流煙は確かに大きく減るが、有害成分は同じくある。
「2016年(略)の時点で日本がアイコスの世界シェアの96%を占めた。」
「タバコのフィルター部分に通気口が開けられることで、機械で測定した場合のニコチンの量が変わるだけなのである。(略)ライトでないタバコも同じように有害なのだ。」
「50年代に、学術研究によって紙巻タバコの能動喫煙による肺がんリスクの健康被害が科学的に明らかにされてから、(略)90年代に受動喫煙による肺がんリスクが科学的に明らかにされるまで、実に40年の時間を要した。」
「タバコは全くストレスを減らさず、むしろ、ニコチン欠乏によるストレスを増やすとわかっている。」
「アイコスには、ユーザーの使用状況を収集する機能が搭載されている。(略)人々の喫煙習慣に関するビッグデータを得(略)現行の喫煙(吸い込み)パターンをプログラムし直して、強化し、中毒性を高めることができるかもしれない。」