『ガイア・ギア(2)』
☆☆☆☆
宇宙に上がり、いよいよシャア復活を企図したズィー・ジオンのメンバーと接触する。
いやしかし男のマスターベーションを堂々と書いたのは空前絶後じゃないのか?ただし、正々堂々と章題にするのみならず、物語的にも完全に意味のあるものであることが凄い。司馬遼太郎的に必然があると言っても良い。
この巻から伊東守のデザインが並ぶ。テコ入れなのか、デザイン的に難産だったのかは分からない。前者かな?はたまた、富野監督が本気になったのであわてて編集が発注した可能性もある。
当時はただただその斬新さに打ちのめされたのだが、デザインというものを勉強した現在の目で見れば発見もある。
まずは、プロポーションが岡本英郎的というか、上半身肥大のマッチョ、ずんぐり体型であることだ。プロポーションを変更すればメチャクチャ恰好よくなるのになぁ…。しかし、デザインとしての線、各パーツの形状は、まったくいじる必要のない恐るべき完成度。この辺りは実在のマスプロ商品、なかんずくフェラーリとかそのあたりに匹敵するレベルでは?
ガイア・ギア〈2〉 (角川文庫―スニーカー文庫) 富野 由悠季 大貫 健一 角川書店 1989-08 |