『ガイア・ギア(1)』
☆☆☆☆
再読。といってもほぼ三十年ぶりである。昭和63年初版なのだ。
現在の目で見ると、短いセンテンスを改行して行く文調は、ラノベというより夢枕漠みたい。
内容については大体覚えていたが、根本の「シャア復活計画」というものは、現在の視点からすると、『ガンダムUC』を、フル・フロンタルの一人称で描くとこうなる、と取れる。
もちろんそれは執筆の時系列的に正反対で、福井晴敏が本作を参考にしたことは言うまでもないだろう。
むしろ、現在こそ、再評価なかんずくアニメ化が望まれる作品であろう。
フロッピーディスク以外に古びた描写がないことにも驚いた。
ガイア・ギア〈1〉 (角川文庫―スニーカー文庫) 富野 由悠季 大貫 健一 角川書店 1988-08 |