思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

池永章『売上が50%ダウンしてもお金が残る経営 固定観念を外せば、見えてくる!』

「信頼度=好感度×接触回数
 好意的に思ってもらえて、お会いする回数が増えれば増えるほど、信頼度は増します。」

「あなたの会社は、ターゲットとなるエリアで、あなたの商品を買う可能性がある人の何%を固定客にできているでしょうか。(略)あなたの会社の良さを伝えきれていない見込客が既存客の何十倍もいるのです。」

「お客様は、あなたの会社の説明を20分も30分も、本気では聞きません。集中力の持続はせいぜい15分、その中でも最初の20秒が特に印象に残ると言われています。
 最初の20秒で信頼していただくための御社の「ピーアール文」を決めていらっしゃいますか?」

「既存客の方が初めて紹介してくださった場合には、「是が非でも成約する」ことです。最初の一人で失敗すると、次からは紹介が出にくくなります。少々の赤字でも、手間ヒマかけてでも一人目は是が非でも成約するということです。」

「滅多にない珍しい注文や依頼の中に、新しい商品やサービスのタネがあります。」

「中小企業の場合、とるべき方向性は、「最高・最新品質性」か「顧客密着性」のどちらかにすることです。「低価格利便性」だと、いつか大資本にやられてしまうか、利益は出ないままです。」

「最低限この会社を維持していく価値があるのかどうかを知りたい。そんなとき、固定費を一次固定費(みなおせ固定費)と二次固定費(あきらめ固定費)に分けて考えます。
 一次固定費は、従業員への給料や水道光熱費、消耗品など、外部に払う必ず必要となる固定費です。もっと、この固定費の中身を見直して削減していきたいため、この一次固定費のことを略称で「みなおせ固定費」と私どもは言っています。
 二次固定費とは、減価償却費や役員報酬、オーナーへの地代家賃などです。
 二次固定費とはどういうことかというと、まず減価償却費は何年か前に購入した機械や車両の減価償却費です。今さらなくすわけにはいきません。もう意志決定済みのコストです。(略)しかし、この不況期には、減価償却分の回収を今はあきらめるのです。(略)次に役員報酬とオーナー一家への地代家賃です。この会社が続くからこそ、役員報酬にしてもオーナー所有の土地建物に対する地代家賃にしてももらえるのです。
 オーナー一家の事業が続けられるかどうかの瀬戸際ですから、この役員報酬
地代家賃も、今はあきらめましょう。
 今までの蓄えで、当分生活していってください。また、回復したときには充分もらいましょう。(略)今はあきらめるという意味で、「あきらめ固定費」と言っています。
 この二次固定費(あきらめ固定費)をゼロと考えた損益計算書(略)ここがプラスになっていれば、当分この会社を続けられるのです。
 もし、この一次経常利益の段階が赤字なら、この状態だと資金は流出しっぱなしになります。何年もこの状態は続けてはいけません。」

「中小企業の社長個人と会社は一心同体と考えることです。(略)社長の給料が100万円減ることによる節税等の効果が発生します。」

「「貸しはがし」とは、すでに貸している資金を、積極的に回収にかかることを言います。(略)具体的には、今まで割り引いてくれていた手形を割り引きしなくなったり、手型借入の折り返しを上手に断られたりします。(略)この貸しはがしは(略)金融庁財務省は厳に禁止しています。(略)貸しはがしされそうと思ったら、「貸しはがしですか」「金融庁財務省に連絡しますよ」と言って下さい。」