思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

個人的好みとして、当たり外れがある小林めぐみさんの作品。
今回は残念ながらいまいちな感じ。
秀作『回帰祭』の姉妹編ということで期待はしたのだが…。
思い切り簡単にいえば、見捨てられた辺境の惑星・地球で原住民との駆け引きなども描いた冒険もの、というところか。
終盤に色々明かされる謎や、シュールというか哀愁の漂うラストなんかは中堅SF作家だなあ…という感じもして好きなのだが。
原因を考えると、序盤から中盤までが退屈な感じがしてしまうところか。いつもの小林さんなら、美少女とマイペース男の軽妙な会話で読ませるところなのだが、今回はばあさんとガキんちょとおちこぼれ男だから、ちょっと微妙なところなのだ。帯に準主役のばあさんが隠れているのが笑える(これも戦略か?)。

地球保護区 (ハヤカワ文庫JA)地球保護区 (ハヤカワ文庫JA)

早川書房 2009-11-10