思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『小樽「古代文字」の殺人』読了

類別すると「死体移動もの」ということになるだろうか。
小樽の死体に伊豆の遺書、そして20年後に、伊豆の遺書に小樽の死体。
挑むはサイコセラピストの氷室想介。
おなじみの小説としてのテーマは「ペンは剣よりも強し」そして「有名人の力」である。
あとはおまけとして超能力についての、元業界人ならではの見解が面白い。
真相は、驚きはしないが、意外ではあるかも。
確かにそうなるかもしれないが、ちょっと分からないよなぁ…。
テーマでもあり、重要なのがこれ。
「法律では殺人と認められない種類の人殺しが、じつはこの世の中にはたくさんある。心中という名の殺人はもちろん、自殺と判定された事件についても、その原因を探っていけば、はっきりとした『犯人』に突き当たることはよくあるんだよ」